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発光ダイオードの実用
2010-04-24 15:55

以下の素材を使用することにより、さまざまな色の発光ダイオードを作り出すことができる。

アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs) - 赤外線?赤
ガリウムヒ素リン(GaAsP) - 赤・橙・黄
インジウム窒化ガリウム(InGaN)/窒化ガリウム(GaN)/アルミニウム窒化ガリウム(AlGaN) - (橙・黄・)緑・青・紫・紫外
リン化ガリウム(GaP) - 赤・黄・緑
セレン化亜鉛(ZnSe) - 緑・青
アルミニウムインジウムガリウムリン(AlGaInP) - 橙・黄橙・黄・緑
ダイヤモンド(C) - 紫外線
酸化亜鉛(ZnO) - 近紫外(開発中)
以下は基板として利用されている。

炭化珪素(SiC) as substrate - 青
サファイア(Al2O3) as substrate - 青
ケイ素(Si) as substrate - 青(研究段階)
青色発光ダイオード

青色発光ダイオード(点灯時)青色発光ダイオードは主に窒化ガリウム(GaN)を材料とする、青色の光を発する発光ダイオードである。

青色LEDとも書かれる。日本の化学会社、日亜化学工業株式会社が大きなシェアを占めている。他の有力メーカーとしては、豊田合成、星

和電機などがある。GaN系化合物を用いた発光ダイオードの開発とそれに続く青色半導体レーザーの実現により、紫外から純緑色の可視光

短波長領域の半導体発光素子が広く実用化されるに至った。

歴史
発光ダイオードは低電力で駆動することができる光源なので、ディスプレイへの応用が期待されていた。RGBによるフルカラー表示のため

には光の三原色(赤・緑・青)の発光素子が必要であるが、このうち1980年代中頃までに純赤色は実用化されていたものの、青色は実用

的な高い輝度を出す製品は無かった。また黄緑色は早くから実用化されていたが、純緑色は青色と同じくGaN系半導体材料が用いられるた

め純緑色LEDの実用化は青色LEDの登場以降である。これらのことから、発光ダイオードによるディスプレイの実現は困難であった。

純青色発光の実現のためセレン化亜鉛(ZnSe)系化合物や炭化ケイ素(SiC)を用いての研究が古くから行われ、ZnSe系による青緑~緑色

発光ダイオードの開発に至った他、SiCの青色発光ダイオードは弱い発光強度ながら市販もされた。しかしその後GaN系化合物による発光

ダイオードが急速に普及したため、現在ではこれらの材料系の技術は白色発光素子や基板などの用途に転用されている。

窒化ガリウムを用いた高輝度の青色LED開発に関しては日亜化学工業の中村修二が有名であるが、基礎技術の大部分(単結晶窒化ガリウム

(GaN)やp型結晶、n型結晶の作製技術やpn接合のGaN LED)は赤崎勇(名古屋大学→現 名城大学教授)、天野浩(名城大学教授)等によ

り実現されている。また発光層に用いられているInGaNはNTTの松岡隆志(現 東北大学教授)などによって実現されており、それらの技

術を使って製品化したのが日亜化学工業になる。

2001年8月、中村修二(現 カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)が職務上で1993年11月に発明した(特許法上、職務発明という)

「404特許」を巡って元勤務先の日亜化学工業を提訴し、同特許の原告への帰属権確認ないし譲渡対価を巡って係争した。この訴訟は企業

と職務発明者との関係について社会の関心を広く喚起し、日本の発明史上最高金額となる8億4000万円を会社側が支払うことで和解した。

2004年12月、東北大学金属材料研究所教授の川崎雅司(薄膜電子材料化学)らの研究チームは価格が安い酸化亜鉛を用いた青色発光ダイ

オードの開発に成功した(青色LEDの再発明といわれている)と同年12月19日付の英科学誌ネイチャーマテリアルズ(電子版)に発表した

。高コストの窒化ガリウムに取って代わる可能性もある。

白色発光ダイオード

白色発光ダイオード(点灯時)白色光は、可視光線の全域に渡って連続したスペクトルによって実現される光である。発光ダイオードは

ある狭い範囲の波長のみを発光するため、本来の意味での白色光は実現できない。しかし人間の眼には光の三原色の混合や補色関係にあ

る2色の混合も白色に見えるので、これを白色光の代用とする方法がいくつか考案されている。

蛍光体方式
擬似白色発光ダイオード
現在の白色発光ダイオードの主流は蛍光体を用いた方式であり、一般に青黄色系擬似白色発光ダイオードと言われている。青色発光ダイ

オードの製造を行っている日亜化学は元々蛍光体の製造メーカーであるためこの方式を得意としている。豊田合成も同方式を用いている

。これが世界初の白色発光ダイオードとされている。単一のチップとパッケージだけで白色発光が実現可能だという利点がある。

発光部分のチップは青色発光ダイオードの物を用い、それをYAG系の蛍光体で覆うと蛍光として得られた赤から緑に渡る光と蛍光体を透過

してきた青色が合わさり、白色の発光を得ることが出来る。青を除いた蛍光体の発する光だけを取り出した場合、赤から緑に渡る様々な

波長を含んでいるので黄色に見える。擬似白色発光ダイオードは非常に高いランプ効率(lm/W)の値を有することが特徴であるが、これ

は決してワットあたりの光として取り出すことのできる放射束が高いわけではない。視感度に比例する全光束に対するエネルギー効率が

高いだけであって、放射束の光成分に対するエネルギー効率が良いと解釈するべきではない。つまり人間の網膜にある色を識別する組織

である錐体の分光感度は緑色と赤色で大きなオーバーラップを有するため、オレンジ-黄色の波長(約555nm付近)にスペクトルを集中す

ると少ないエネルギーでも明るく感じる(視感度が高い)性質がある。このため、視感度の高い波長にスペクトルを集中した黄色と発光

ダイオードの青色とを組み合わせることによって、視覚上では大変に明るい白色発光ダイオードが実現できる。100lm/Wを超えるような白

色発光ダイオードはこのようにして実現される。

擬似白色発光ダイオードの演色性は平均演色評価数(Ra)で76程度と、一般型蛍光灯(Ra67)と三波長型蛍光灯(同85)の中間に当たる

[5]。ただし現行の演色性の評価法は白熱灯や蛍光灯を前提としたもののため、発光ダイオードの演色性が見た目の印象より低く評価され

る傾向がある。擬似白色発光ダイオードの平均演色評価数がもっと高くなるように評価法を見直す議論もある。

擬似白色発光ダイオードは世界的にインパクトを与えた青色発光ダイオードの発表の後だったため、この白色LED実現の報道は控えめであ

ったが、業界内では大きなニュースであった。なお蛍光体により元の光より長い波長の蛍光を得ることはできても逆はできないため、白

色発光ダイオードの実現には青色発光ダイオードの存在が不可欠であった。この蛍光体方式の開発により、白色LEDの本格的な普及が始ま

った。

高演色白色発光ダイオード
青色発光ダイオードと黄色蛍光体による白色光は透過する青色光の割合を正確に揃えることが難しいため、製造時の色温度の個体差が大

きい欠点がある。また演色性が悪い。一方で、演色性を改善しようとするとランプ効率(ルーメン/W)が低くなる。これは当時利用可能

であった蛍光体材料が蛍光灯用の紫外線で励起されるものが主体で青色で励起して緑や赤を発する適切な蛍光体が無かったことによるこ

とと、擬似白色発光ダイオードで言われる赤色や深紅色の発色が悪いという性質を改善するために赤色系の蛍光体を多く配合した場合、

赤色領域で多くの光エネルギーを発生させてもこの領域の人間の目の視感度が低いことからランプ効率上の評価が低くなってしまうとい

う問題がある。近年の成果としては独立行政法人物質?材料研究機構がβサイアロン蛍光体の開発に成功し、これを用いることで大幅なラ

ンプ効率の向上が得られるとともに赤色や深紅色の発色の問題も解決されつつある。最近ではさらに紫~紫外線を発光する発光ダイオー

ドが開発されている。これにより、蛍光灯同様に多色を励起?発光させ、演色性を向上させた白色LEDも登場している。

3色LED方式による白色発光
その他の白色発光の実現方法として、光の三原色である赤色・緑色・青色の発光ダイオードのチップを用いて1つの発光源として白色を得

る方法もある(製品例)。この方式は各LEDの光量を調節すること(RGB)で任意の色彩を得られるため、大型映像表示装置やカラー電光

掲示板の発光素子として使用されているが、照明用には適さないとされる。3色LED方式を仮に照明用としてみた場合、蛍光体方式は赤~

緑の帯域では曲がりなりにも連続したスペクトルなのに対して3色LED方式は赤?緑?青の三つのピークがあるのみで黄およびシアンのスペ

クトルが大きく欠落している。3色LED方式の白色発光は光自体は白く見えても自然光(太陽光)の白色光とはほど遠いため、それで照ら

された物の色合いは太陽光の場合と異なってくる。

照らされた物の色合いが違って見える理由を説明する。可視光線のうち、

1.赤色と緑色の光を反射し他を吸収する物体
2.黄色の光のみを反射し他を吸収する物体
があったとする。太陽や白熱電球の光はあらゆる波長の可視光線を含むのでその下では、1は赤色と緑色の光が反射され網膜の赤錐体と緑

錐体を刺激して黄色に見える。2は黄色の光が反射され、その光が網膜の赤錐体と緑錐体の両方を刺激して黄色に見える。つまり両者とも

黄色に見える。ところが光の三原色の混合で照らした場合、1は赤と緑の光が反射され黄色に見えるが2は赤?緑?青いずれも物体に吸収さ

れてしまい、理論上は黒く見えることになる。実際には完全に黄色の光のみを反射して他の光を一切反射しないという物体はないので黄

色いはずのものが黒く見えるほどの極端なことにはならないが、多少色合いが異なって見える。蛍光灯ではこの問題を解決するために5色

発光や7色発光のものがあるが、それでも演色性は白熱灯に一歩譲る。

この方式は3つのチップが必要で、見る角度に依存しない均一な発光色を得ることは難しい。さらにそれぞれのチップの要求する電圧が異

なるので点灯回路も3系統必要である。しかし蛍光体が発光ダイオードのチップからの発熱で劣化する問題を回避できるメリットがある。

また液晶バックライトなど表示用に用いる場合は赤?緑?青の3つの成分しか持たないことが逆に利点になり、色純度の高い鮮やかな表示色

を得ることができる。

白色発光ダイオードの課題
発光ダイオードの低い消費電力で大きな光エネルギーを得られるといった特性から、照明用として注目されている。現状では下記の理由

により一定以上の大電力?高出力の製品の実現が難しい。

高出力を得るために大電力を投じると発熱が増える。
発熱により高温になると発光効率が落ちる。
発光効率の低下を補うために更に大電力を投じるとますます発熱が増える悪循環に陥る。
この悪循環が限界を超えると熱で素子が破壊される。
破壊にまで至らなくとも効率が低下し寿命が短縮するため、発光ダイオードの利点が失われる。
今後上記の課題が克服されるにつれ、小電力?低出力の分野から順に既在の照明器具との置き換えが進んでいくと考えられている。現在、

懐中電灯では置き換えが進みつつあり常夜灯などの置き換えも始まっている。

白色発光ダイオードの効率問題
近年、製造技術の向上によって投入電力当たりの明るさが100lm/W(ルーメン/ワット)を超える製品の開発が各社から相次いで発表され

ているがあくまでも擬似白色かつ小電力での場合である。一説に白色発光ダイオードの効率が蛍光灯を超え、蛍光灯よりも数十%以上省エ

ネルギーにつながるとも言われているがこれは現在のところ誤りである。そのような誤解が広がった原因は、1998年より始まった経済産

業省による国家プロジェクト「高効率電光変換化合物半導体開発(21世紀のあかり計画)」が基本計画において実用化時点で1998年現在

の蛍光灯の2倍程度のエネルギー消費効率を有するLED開発を目標とし、2010年までにLEDの発光効率は蛍光灯(約110lm/W)を超え200lm/W

に達するとした目標設定にある。この目標設定が現在も一人歩きして多くの誤解を生んでいる。同プロジェクトに対し独立行政法人新エ

ネルギー?産業技術総合開発機構の研究評価委員会は「プロジェクトで最終的に開発された白色LED照明光源は、その発光効率は目標値を

大きく下回り、プロジェクトの最終成果としては先行する企業の製品に比べて物足り無いものであった。また、目標が未達の課題を解決

するための指針が明確化されなかったこと、生産技術や信頼性についての検討が不十分であったこと、コスト試算がなされなかったこと

など産業技術としての見極めや事業化シナリオが不十分であり、実用化の見通しを評価できる段階に達していない。」と結論付けた。

ガリウムの資源問題
インジウムと比較してガリウムの資源は逼迫していない。しかしその産地が主に中国、カザフスタン、ウクライナに偏在し、これらの地

域が紛争地域でもあることから半導体材料をガリウムに依存しすぎることに懸念が広がっている。このため酸化亜鉛やシリコン、炭化ケ

イ素といった材料による実用的な青色発光ダイオードの実現が急務となっている。

製造
発光ダイオードの基本はPN接合であるが、実際には発光効率を上げるためにダブルヘテロ接合構造や量子井戸接合構造などが用いられ、

技術的には半導体レーザとの共通点が非常に多い。製造法としては、基板の上に化学気相成長法によって、薄膜を積み重ねていく方式な

どが用いられる。

製品の外観

7セグメント2連表示素子最も単純なものは、発光部を内包する透明樹脂部分と2本の端子からなる。多色のLEDを内蔵したものは、3本以上

の端子を持つ。

応用

リードライト時にLEDを応用した外付けデバイス
LEDを利用した信号機。太陽光などの影響を受けにくい
フルカラーLED方式を用いたJRN700系電車のLED式側面行先表示装置
白熱電球の代替として開発されたLED電球低消費電力、長寿命、小型であるため数多くの電子機器に利用されている。特に、携帯電話のボ

タン照明などその特性をフルに活かして採用されているといえる。また、1つの素子で複数の色を出せるような構造のものもある。機器の

動作モードによって色を変えることができるなど、機器の小型化に貢献している。

当初は輝度が小さかったため電子機器の動作表示灯などの屋内用途に限られていたが、赤色や黄緑色の高輝度タイプのものが実用化され

てからは屋外でも電球式に変わり電光掲示板、さらに駅の発車標などに使用されるようになった。

高輝度の青色や緑色、それを応用した白色の発光ダイオードが出回るようになってからは競技場のビジョンなどのフルカラーの大型ディ

スプレイ、電球の代わりとして懐中電灯や信号機、自動車のウィンカーやブレーキランプ、各種の照明にも利用されている。特にブレー

キランプに使用した場合、電球よりブレーキペダルを踏んでから点灯するまでのタイムラグが短いため安全性が向上する。2006年には日

本初となる超高輝度LEDを用いた前照灯が、JR東海313系電車で採用された。

なお発光ダイオード自体の寿命は長いが使用目的によっては樹脂の劣化による光束低下の進行が早くなることもあり、LED交換が必要とな

る程度まで光束が落ちた場合に基板の交換も含む大規模なメンテナンスが必要とされるのが今後の課題となる。鉄道車両においては駅で

の行き先表示としての役目を果たせば良いという考えから、走行中には一定の速度に達すると消灯するなどきめ細かい制御で表示装置の

長寿命化を図っているものも存在する(ドットマトリックスの制御方法から高速移動中は表示文字の視認が難しい)。

色覚異常によって発光ダイオードの色の見分けが困難となる場合がある。例えば1型2型の色弱の人には赤?橙?黄色?黄緑?緑のLEDは同じ色

に見えてしまう。交通信号機にはおいては緑を青緑色とすることで色覚異常でも判別できるようにしているが、交通信号機以外でも色覚

障害者向けの対策が必要とされる。

電光掲示板・大型映像装置

交通関連
駅の発車案内表示板や空港の発車案内板などには従来の反転フラップ式や字幕式に代わり、鉄道車両やバスの行先表示などには従来の幕

式に代わり普及が進んだ。

当初は赤色・黄緑色・橙色の3色(橙色は赤色と黄緑色LEDによる)によるものだったが、白色LEDを搭載したものやマルチカラーLED(単

色で赤・青・緑、二色混色で黄・シアン?マゼンダ、三色混色での白の計7色)、赤色・青色・緑色LEDによりあらゆる色を表示可能なフル

カラーLEDのものも登場した。ただしバスの行先票としてはフルカラー式は使われていない。

大型ビジョン [
従来、大型ビジョンの発光素子にはCRTやVFDの光の三原色素子が利用されていたが、青色LEDの進歩によりこれらに変わってLEDが使用さ

れるようになった。他方式に比べコストや輝度が優れており普及が進んでいる。

看板など
店頭看板などにおいても電球式に代わり普及が進んでいる。従来の電球式よりも故障が少なくコストに優れている。

信号機
近年においては鉄道用及び道路交通用信号機での利用も拡大している。省エネで耐久性が高く、また太陽光などの影響を受けにくい(疑

似点灯現象の防止)とされている反面、従来の白熱電球式の信号機と違い交流電源で駆動した場合、発光原理が白熱電球と違い熱慣性が

ないため電源周波数に合わせて点滅してしまう。そのためタクシーなどに交通事故の証拠撮影用として搭載されているドライブレコーダ

ーの録画周期とLEDの消灯している周期が同期してしまうと信号表示の状態が写らず、全部消灯しているように写るなどの問題が発生して

いる。又、色弱・色盲の人達には見えにくい事がある。

ディスプレイのバックライト
冷陰極管が発する白色光をカラーフィルタで透過して得られる色(赤、緑、青)に比べ、RGB3色発光ダイオードが放つ光は色純度が高い

。そのため、液晶ディスプレイのバックライトの光源を冷陰極管から発光ダイオードに置き換えることによって色の再現範囲を大きく広

げることができる。ただし最近ではコストが安くて効率の高い擬似白色LEDが用いられることが多く、この場合は色の再現範囲は冷陰極管

と変わらず、広色域タイプの冷陰極管と比べると劣る。また、LEDは点光源のため広い面積を照射しようとするとムラを生じやすく、バッ

クライト用としては携帯機器用の小型ディスプレイに用いられることが主だったが次第に12インチサイズ前後のノート型パソコンまで採

用されるところまで来ている。

大型ディスプレイ用のLEDバックライトとしては、2004年11月にソニーより液晶テレビが実用化されたが(?QUALIA)、より一般的に普及

が進んだのは2008年からで、各メーカーが上位機種を中心に採用するようになった。映像が暗い部分のみLEDバックライトを消灯するエリ

ア駆動により、液晶ディスプレイの弱点であるコントラストを大幅に拡大できるメリットがある(エリア駆動対応機種のみ)。また超薄

型と呼ばれる厚さを抑えた液晶テレビや、ノートパソコンの薄型化においてもLEDバックライトが重要な要素となっている。なおLEDバッ

クライト搭載液晶テレビを俗に「LEDテレビ」と呼ぶことがある。

各種照明用
省エネ、高輝度で長寿命を実現できる白色LEDの開発に伴い発熱によるエネルギー消費の大きい電球に代わり新しい屋内?屋外照明材料と

して期待されている。デザインや光色なども調節できるため自由度の高い照明が可能になる。現在は既存の照明に置き換わる性能をもっ

た製品が発売されており、懐中電灯、乗用車用ランプ、電球型照明、スポットライト、常夜灯、サイド照明、街路灯、道路照明灯などLED

を使用した製品が次々登場している。

白熱電球のソケットに装着可能な「LED電球」は2009年に企業間競争などにより大幅に価格が下落した。寿命や電気料金を考慮すれば白熱

電球や電球形蛍光灯より低コストであるとアピールする向きもあるが、明るさや照射範囲などは白熱電球や電球形蛍光灯には及ばず、性

能はまだ発展途上であるほか、新規参入メーカーを中心に粗悪品も多い。

2009年時点で直管蛍光灯(FL40W形等)と同形状?同口金(T8:G13)の物も多く発売され、LEDチップ価格の下落に伴いコストメリットが

出つつある。カバーに透明と乳白色の2種類があり、直下の照度を重視するなら透明で広い照射角(最大310°のものもある)を求めるな

ら乳白色のものを選ぶ。照明機器としてLED素子1個では充分な光束が得られないため、使用目的に合わせてLED素子を複数個使用して照度

を確保している。100個以上のLED素子を使用した製品も珍しくない。ただし、蛍光灯に比べ重量が増すためにソケットが重みに耐えられ

ず落下する危険性があるほか、蛍光灯器具の安定器を取り除く必要があるタイプのものも多い。そのため、日本の大手メーカーなどは器

具そのものをLEDユニットにしたものを開発している。

表面実装(SMD)タイプのLEDを使用した照明器具を、「SMDライト」等と称して差別化して販売している例もあるが、本質的にLEDと何ら変

わりがない。

乗用車のランプ
乗用車における利用も拡大しており、前述のテールランプに加えアフターパーツとして室内灯やポジションランプ(スモールランプ)等

が多く販売されている。さらに、2007年5月発売のトヨタ自動車「LS600h」には小糸製作所が日亜化学工業と共同開発した世界初のLEDヘ

ッドランプが搭載されている。LEDヘッドランプは消費電力が少なく(2007年時点では他方式に比べて大幅に少ないわけではないが)デザ

イン上の自由度も高いことから、今後大量生産によりコストが下がれば多くの車種に採用される可能性がある。

バイク等のランプ
オートバイにおける利用ではko-zaru仔猿(CKデザイン製)が、ウィンカーとテールランプ、ストップランプに2003年から採用している。

小型バイクのためバッテリーの積載容量に制限があり、電力消費の点から採用した。日本では初めてのケースとなる。 近年のledの性能

向上を検証しつつ、ヘッドライトへのledの適用を研究している[誰?]。

自転車のランプ
自転車のライトにおけるLEDの普及率は自動車のそれとは比べ物にならない。安売りされているような軽快車などでは相変わらず電球が主

流であるが、ハブダイナモ式のオートライトには多く採用されている。この他、前照灯としての役目より他の自転車?自動車からの視認性

を意識した認識灯や尾灯への応用も多い。

光通信用光源
駆動電流の変化に対し、光出力が高速応答するという特性を生かし家電製品等の赤外線リモコンやTOSリンクを始めとする光ファイバー通

信の信号送信機、またフォトカプラ内部の光源に赤外発光LEDが広く使われている。

レーザープリンター内部の感光用光源
かつてのレーザープリンターはレーザー光の出力を直接変化させたり、液晶シャッターで強度を変調した光を回転するポリゴンミラー(

多角形鏡)に反射させて走査し感光ドラム上に走査線を作り出していた。光学系には高い精度が要求され構造上どうしてもある程度以上

の走光路距離を確保せねばならず、プリンターの小型化、低価格化は困難であった。
これを解決したのが、LEDアレイヘッドである。微細加工したLEDを直線上に数千~数万個並べ、感光ドラム上の潜像の1ドット1ドットに

対応するLEDで感光書き込みを行う。機械的駆動系(ポリゴンミラー)は不要になり、光学系は単純な収束レンズのみで済み信頼性向上と

コスト削減、機器の小型化を実現している。

模型製作・改造用光源として
模型用点灯光源としても、価格低減と共にかつて使用されていた小型電球の代替として使用されるようになってきた。光色の制限から、

かつては赤色光への使用が主であったが黄色、白色LEDの開発により前照灯や室内蛍光灯の白色光の再現も可能となった。さらに白熱灯の

再現については電球色(淡橙色)LEDの開発により、実際の電球ではサイズや発熱などの理由で難しかった箇所も実感的な光色の再現が可

能となった。特にNゲージを中心とした鉄道模型の場合、点灯機構を組み込むスペースが限られ、また部材がABSやポリエチレン樹脂など

で作られているなど電球の発熱の面でも不利な場合があったが通常のレンズタイプからチップタイプへの移行により構造の小型化により

実感の再現に大きく寄与し、これにより従来は実車のヘッドライト構造の関係で製品化が困難であった車種の製品化が実現した。コスト

的には従来の電球使用より割高となっても実感的な模型の実現からユーザーに歓迎された面があり、分野としての消費量は少ないながら

も実用照明器具での利用に先行して採用されている。また模型用途としては他にカーモデル用ディティールアップパーツやミニ四駆用の

タミヤ純正カスタムパーツなど、改造用LEDキットが存在する。

ツェナーダイオードの代用品として
電子回路内の基準電圧源として一般に使われるツェナーダイオードはアバランシェ降伏現象を利用しているため、出力電圧にわずかなが

らノイズを発生させてしまう。通常はフィルタ回路によってノイズを十分に減衰させる設計を取るが、「そもそもノイズが発生しない基

準電圧源」を追求して定電流駆動したLEDが使われる事例がある。


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